今回は、「アメリカの高校生が学んでいる 投資の教科書」の書籍レビューです。
この本を一言で言うと、「投資を基本のキから教えてくれる一冊」です。
投資が世間で流行している中、こんな疑問が浮かぶことはありませんか?
「新NISAが始まり、老後も不安だから投資を始めたいけど、何からしたら良いか分からない」
まず、必要なことは知識をつけることです。
その知識をつけるために、本書を手に取ることをおススメします。
「株式・債券とは」、「複利とは」、「インフレ・デフレとは」など、基本的な言葉の定義から丁寧に教えてくれます。
投資に対して、知識ゼロでも読みやすい構成になっており、まさに「教科書」だと思います。
しかし、基本知識だけでなく、「どのような投資法が最適なのか」、「投資ポートフォリオの組み方」など、ページが進むごとに内容が深くなっていきます。
そのため、投資上級者にも参考になる一冊です。
本の概要
タイトル:アメリカの高校生が学んでいる 投資の教科書
著者:ティモシー・オルセン
初版:2023年2月14日
発行所:SBクリエイティブ株式会社
筆者がこの本を読もうと思った理由
Youtubeの本要約チャンネルで「アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書」を見て、面白いなと思ったのがきっかけです。
ただ単に、それと同じシリーズで面白そうだと思い、手に取りました (笑)
こんな人におすすめ
投資初心者から上級者まで、投資に興味がある方、全員におすすめの本です。
上述にもある通り、基本的なことからポートフォリオの組み方など応用的なことまで書いてあるので、どんな方にも参考になる一冊だと思います。
また、著者のティモシー・オルセン氏は8歳で投資を始め、13歳で「The Teenage Investor」という本を書いています。
本書は「The Teenage Investor」の改訂版です。
8歳で投資を始めていることにも驚きですが、13歳で本を書いていることには衝撃を受けました。
著者も若いということから、若い人に向けた投資戦略が多く書かれています。
そのため、特に若い人に読んで欲しい一冊です。
この本を読んで分かること
①投資の基礎知識
何度も書いていますが、基礎知識から解説してくれている本です。
株式、債券、投資信託、金融商品の定義から教えてくれているので、初心者にとっても読みやすい本です。
また、初心者のための資産形成プランを書いてくれています。
投資を始める前に、必要な知識は一通り書いてあるので、初心者にとっては必読書だと思います。
②インデックスファンドの利点
本書では、インデックスファンドに投資することを強くお勧めしています。
インデックスファンドとは、市場指数に連動するように設計されている投資信託のことです。
例えば、S&P 500(アメリカの大手500社の時価総額をもとに算出されているもの)と同じような動きをする投資信託などです。
インデックスファンドにも様々な種類があります。
日本の株式に連動するもの、債券に連動するものなど。
本書では、インデックスファンドの利点について解説されています。
ここでは、私が最も参考になった、「リスクの低さ」について紹介しておきます。
インデックスファンドのリスクは、「市場リスク」のみだと本書には書かれています。
インデックスファンド以外の投資信託(アクティブファンド)は、ファンドマネージャーが組み入れる銘柄を選択する必要があります。
そのため、ファンドマネージャーの腕に左右されることが多いです。
ファンドマネージャーが下がる銘柄を選択してしまっていれば、アクティブファンドの成績も下がってしまうのです。
アクティブファンドを購入する際は、ファンドマネージャーの腕をよく見極める必要があるのです。
それに加えて、市場が暴落した時のリスク、市場リスクもあります。
「市場リスク」と「ファンドマネージャーのリスク」、この二つが存在するのが、アクティブファンドです。
個別株を購入する場合も同じです。
「市場リスク」と「個別株を選択するリスク」の二つが存在します。
一方で、インデックスファンドは市場に連動する指数です。
銘柄を選択する必要がないのです。
そのため、市場が上がりさえすれば、成績が上がります。
反対に市場が下がれば、成績は下がるので、どのインデックスファンドを選択するのかは非常に重要となります。
しかし、市場の動きのみに左右されるので、インデックスファンドのリスクは「市場リスク」のみです。
アクティブファンドや個別株投資に比べて、リスクが少ないのです。
そのため、本書ではインデックスファンドをお勧めされています。
また、面白いデータも紹介されています。
S&P500のインデックスファンドに勝てるアクティブファンドマネージャーは20%以下であるというものです。
やはり、優良なインデックスファンドにはなかなか勝てないのが、現状のようです。
このデータからも、アクティブファンドよりもインデックスファンドに投資する方がいいことが分かります。
本書には、その他の利点を紹介されていますので、気になる方は読んでみてください。
③債券の利点
本書では、債券をポートフォリオに組み入れるべきと書かれています。
恥ずかしながら、債券をあまりポートフォリオに組み入れていなかったので、非常に参考になりました。
債券は利子という形で常に決まった収入をもたらしてくれると本書では書かれています。
また、株式市場が値下がりしても、債券はそこまで大きな影響を受けることはありません。
個別株や株式ファンドで大きなリスクを取っている人は債券が緩衝材になるので、債券をお勧めされています。
しかし、債券なら何でも買って良いというわけではありません。
個別の債券は、社債であれば、倒産のリスク、国債であれば、国の情勢に左右されます。
リスクが伴います。
ここでも、インデックスファンドを活用しリスクを減らすことを推奨されています。
私はNISAで債券に毎月約1万円積み立てしている程度です。
その他の95パーセント以上は個別株、株のインデックスファンドです。
この本を読む前には、個別株でも一点集中ではなく、分散して持っているので、リスク管理はしているつもりでした。
しかし、株だけに集中するのではなく、ローリスクで安定的な収益が得られる債券の比率を上げることも検討すべきだなと感じました。
私のポートフォリオや今後の資産運用の目標などは、次回記事にしようかと思うので、気になる方は読んでみてください。
まとめ
今回は、「アメリカの高校生が学んでいる 投資の教科書」の書籍レビューでした。
投資の教科書というだけあって、とても読みやすい本でした。
もし良ければ、買って読んでみてください!
最後まで、御覧いただき、ありがとうございました。
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